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2024年版 楽天とShopify料金比較シミュレーション

楽天の基本料金の値上げや、最強配送ラベル、RSL、Yahooにおいても昨年からの優良配送などECモール関連を取り巻く環境が変わってきました。

配送業界は、働き方改革による労働時間の上限規制でより多くの時間が必要になったにも関わらず、消費者には「早く」届けることが必須になっています。

配送までのリードタイムも「1~3日」など曖昧な期間が2日以上あるざっくりとした内容は楽天、Yahooも排除される流れになっています。

楽天は一部を除き365日常に「翌日届く」という内容の最強配送が優遇され、Yahooも以前ほどではないですが翌日または翌々日に届く「優良配送を優先」に特化した検索タグがあります。

RSLを使って対応したい!という気持ちとECモールの縛りを受けず独自ショップで頑張りたい!というどちらの気持ちもあるが、とりあずシミュレーションして数字が見たいという方向けの投稿です。ショップは100万から500万程度の売上を見込んでいます。

クライアントの課題として、現在楽天に出している店舗では色々システムが組まれているので、新規で楽天に出店してゆるやかに移行可能な常温品だけRSLで販売するか、Shopifyで自社を作って楽天の顧客を囲い込むかというところで悩んでるという状況です。

実際にRSLから見積をとっています。

商品の単価の設定

商品単価と販売数は次の通りです。

販売している商品は型番のある「食品」です。

CASE 1

商品単価3000円
月間販売件数300件
売上900,000円
※100万円を超えない

CASE 2

商品単価5000円
月間販売件数300件
売上1,500,000円
※100万円を超えて150万くらい

CASE 3

商品単価5000円
月間販売件数1000件
売上5,000,000円
※500万くらい

想定している商品

箱のサイズは60~100サイズ

CASE 1 購入単価は3000円、売上が100万円を超えない場合

単価3000円、月間販売件数300件、売上900,000円

楽天のシステム料の利用料金

プランはスタンダードプラン

月額出店料(税別)¥65,000
システム利用料PC(売上の20%)
(100万まで4%、200万まで3%)
¥7,200
システム利用料モバイル(売上の80%)
(100万まで4.5%、200万まで3.5%)
¥28,800
決済利用料 3.5%¥31,500
ポイント 1%¥9,000
アフィリエイト 2% (売上の15%)¥2,700
モールにおける…安全性システム利用料 0.1%¥900
R-Messe¥5,000
広告費 ※10円2000クリック コンバージョン5%¥20,000
RMS CSV¥10,000
合計¥180,100

・PCとモバイルの割合はPC20%、モバイル80%

・ポイントやアフィリエイトも最低価格

・広告費はROAS1500%

Shopifyのシステム等利用料金

プランはベーシックプラン

月額 ※年間1活支払いの場合¥3,650
ポイント 1% ※独自ポイント¥9,000
決済手数料 3.55%¥31,950
合計¥44,600
※外部決済サービスなし

広告費

Google クリック単価25円 2000クリック¥50,000
※コンバージョン5%として、100件購入想定

配送手数料

RSL

出荷手数料¥80
配送料¥380
保管料¥8
オプション(賞味期限管理)¥10
1件あたりの配送関係の合計(税抜)¥478
送料合計¥143,400
RSLは常温商品のみとなります。

保管料:7.5(円/月/PCS) × 商品体積(cm3) ÷ 1,000(cm3) × 保管日数(日/月) ÷ 当月の日数(日/月)
在庫は60ケース分確保している(月に5回在庫の補充をする)
梱包作業無し
60サイズの場合、1か月39.1円
1件当たりの倉庫保管料:39.1×60/300=7.82

自社配送

常温 85% 700円¥178,500
クール 15% 1200円¥54,000
合計¥232,500
※自社はクール(冷蔵・冷凍)も15%ある

システム等利用料及び広告費については自社が安い

楽天のシステム系の手数料の比率がかなり多く、CASE1だと売上の約20%が手数料となってしまう。ここに3980円以上無料などを考えると利益がかなり圧縮される。システム関連の手数料だけを考えるとShopifyの方が良いのではという結論になりそう。

配送手数料を入れるとShopifyの方が安い

RSLの配送手数料が500円以下とかなり安い。自社だとどうしても大手よりも高い配送料となる。
配送に人件費等を考慮していないのでもっと高い可能性もある。

楽天¥323,500
Shopify¥327,100

若干Shopifyが高くなるが誤差程度。

CASE 2 購入単価は5000円、売上が150万くらいの場合

単価5000円、月間販売件数300件、売上1,500,000円

楽天のシステム料の利用料金

月額出店料(税別)¥65,000
システム利用料PC(売上の20%)
(100万まで4%、200万まで3%)
¥12,000
システム利用料モバイル(売上の80%)
(100万まで4.5%、200万まで3.5%)
¥52,000
決済利用料 3.5%¥52,500
ポイント 1%¥15,000
アフィリエイト 2% (売上の15%)¥4,500
モールにおける…安全性システム利用料 0.1%¥1,500
R-Messe¥5,000
広告費 ※10円2000クリック コンバージョン5%¥20,000
RMS CSV¥10,000
合計¥237,500

Shopifyのシステム等利用料金

月額 ※年間1活支払いの場合¥3,650
ポイント 1% ※独自ポイント¥15,000
決済手数料 3.55%¥53,250
合計¥71,900

広告費

Google クリック単価25円 2000クリック¥50,000

楽天は月額出店料やシステム利用料が高額であるため、システム等の費用で見た場合はやはりShopifyで構築した方が良さそうに見える。

配送手数料

RSL

出荷手数料¥80
配送料¥380
保管料¥8
オプション(賞味期限管理)¥10
1件あたりの配送関係の合計(税抜)¥478
送料合計¥143,400

自社配送

常温 85% 700円¥178,500
クール 15% 1200円¥54,000
合計¥232,500

配送料は先程の購入単価が3000円の場合と同じようにRSLに優位性がある。

総合計

楽天¥380,900
Shopify¥354,400

単価が5000円になると、楽天の方が高くなる。これは楽天はシステム利用料など売上に対して課金されるものが多くあるので、売上が上がれば高くなっていく。

CASE 3 件数が月間1000件、売上が500万くらいの場合

単価5000円、月間販売件数1000件、売上5,000,000円

楽天のシステム料の利用料金

月額出店料(税別)¥65,000
システム利用料PC(売上の20%)
(100万まで4%、200万まで3%、)
¥40,000
システム利用料モバイル(売上の80%)
(100万まで4.5%、300万まで3.5%、500まで3.3%)
¥148,000
決済利用料 3.5%¥175,000
ポイント 1%¥50,000
アフィリエイト 2% (売上の15%)¥15,000
モールにおける…安全性システム利用料 0.1%¥5,000
R-Messe¥5,000
広告費 ※10円6000クリック コンバージョン5%¥60,000
RMS CSV¥10,000
合計¥573,000

Shopifyのシステム等利用料金

月額 ※年間1活支払いの場合¥3,650
ポイント 1% ※独自ポイント¥50,000
決済手数料 3.55%¥177,500
合計¥231,150

広告費

Google クリック単価25円 6000クリック¥150,000
広告費を先ほどの比較から3倍ほどに増やしています。

自社で作った場合、どうしても集客が課題となります。コンバージョン5%で300件購入。ROAS1000%を想定して作っています。500万を超えるには1000件の購入が必要なため、広告費は倍の30万にして見積った方が良いのかもしれません。

システム費だけを見れば、Shopifyは楽天より30万以上安くなります。しかしながら、広告費をどう考えるか、自社サイトのポジションをどう捉えるかでかなり違ってくると思います。

配送手数料

RSL

出荷手数料¥80
配送料¥380
保管料¥4
オプション(賞味期限管理)¥10
1件あたりの配送関係の合計(税抜)¥474
送料合計¥474,000
※在庫は200ケース分確保している(月に5回在庫の補充をする)

流通量が増えて保管料が半分の4円になる。

自社配送

常温 85% 700円¥595,000
クール 15% 1200円¥180,000
合計¥775,000

1000件を超えると圧倒的にRSLに優位性が出てくる。

総合計

楽天¥1,047,000
Shopify¥1,156,150

1000件を超える規模になるとShopifyの方が高くなる。圧倒的にRSLの配送費が安いため、コスト面で楽天の方が優位である。また前述でもふれたが、「広告費」をどれだけかけて販売できるかという点がやはりポイントになってくる。

結論

  • CASE 1: 楽天とShopifyの総コストはほぼ同じ。
  • CASE 2: 売上が増えると、Shopifyの方がコスト面で有利。
  • CASE 3: 売上がさらに増えると、楽天の方がコスト面で有利。

配送手数料の面では、RSLを利用することでコスト削減が可能です。広告費やシステム利用料に対するコスト構造が売上規模によって異なるため、どちらのプラットフォームを選ぶかは売上規模や販売戦略に依存します。

楽天の2店舗目ありかも

広告費やRSLの保管料、ポイントやアフィリエイト、さらにはクーポンの利用などの若干のパラメーターを考え直す余地はありますが、クライアントとはシミュレーションしてみて意外とRSLを使い常温商品だけを置いた楽天2店舗目ありかもという結論になりました。2店舗目を作り、管理システムはBOSSで、常温の商品のコントロールは楽天に任せる。配送業務の負担もないというのがかなり大きいですね。

業態に合わせて提案いたします。記事に関してのご質問なども問い合わせフォームよりご連絡ください。

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